沖縄「やちむん展」

2012年11月11日


11月25日まで雑貨屋イリケでは沖縄の焼き物「やちむん」の特別展示会を開催しています。期間中は沖縄読谷村の「北窯」で窯出しされたばかりの沢山の焼き物を数多く展示しています。沖縄独自の雰囲気をもつこの焼き物は全国の多くの人を魅了しています。これだけ多くの展示はあまりないかと思います。この機会に是非、雑貨屋イリケにご来店下さいませ。

 

「やちむん」とは沖縄で焼かれる陶器の総称です(「やきもの」を沖縄方言でいうと「やちむん」となります)。沖縄には本土を同じように色々な焼き物があります。例えば「壺屋焼」や「知花焼」など。その中でも1400年代頃からある読谷村喜名地区の古窯は、「喜名焼」(きなやき)と呼ばれていてやちむんのルーツの1つとされています。そのあとこの喜名焼は廃れてしまいますが、1980年代に色々な陶工がこの土地に移り住み読谷焼というのが生まれました。読谷村は昔、海外との交易で栄えた貿易の街でありました。その関係で貿易商品(特に当時は酒類)を流通させるための入れ物が必要となり、この土地には水、粘土、そして窯の燃料になる薪が豊富にあったということで、焼き物のルーツになっと言われています。そんな沖縄のやちむんですが、明治維新で琉球王朝が終わり、本土から安い陶器が入って来る事になり、その存続が危機にさらされることになります。その危機に警鐘をならし、全国にやちむんを含めた沖縄民芸の素晴らしさを伝えたのが時の柳宗悦氏、河井寛次郎氏、濱田庄司氏です。このおかげで沖縄民芸はそのアイデンティティを取り戻し、また息を吹き返す事になります。

 

今回、雑貨イリケで取り扱う商品は読谷村北窯に工房をもうける4人の陶工のうちの3人(松田共司氏・宮城正享氏・與那原正守氏)の作品です。同じ北窯で作品を作る3名ですが、その特徴や絵付けはそれぞれ異なり、それぞれ個性を十分に感じて頂けます。ご来店頂きその違いやそして、沖縄民芸のすばらしさなどお感じ頂ければと思います。

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